ネズミ人間化

【中国の少子化と若者の将来不安】

激変するアジア情勢が日本の不動産市場にも与える影響とは?

中国の出生率はすでに 1.0を下回り、世界でも最速ペースで人口減少が進行しています。 その最大要因は日本と同じく 婚姻数の急減。 若者が結婚・出産をためらう背景には、 ・経済的問題 ・将来への強い不安 ・雇用の不安定化 が色濃く影を落としています。 中国では、大学を卒業しても就職先が見つからない“令和の就職氷河期”とも言える状況が到来。2023年の男性若年失業率は約17%とされ、日本(約4%)を大きく上回る深刻な環境に陥っています。 そして今、中国の若者の間で話題なのが「寝そべり族(横になって生きる生き方)」の進化版である『ネズミ人間』。 社会参加を最低限にし、消費を極端に抑え、低支出で生き延びるスタイルが広がりつつあります。 これは単なる“若者文化”ではなく、中国経済の消費力低下と人口減少の加速を象徴するサインでもあります。

 

■中国の若者の変化が日本の不動産に影響する理由 「中国の話なのに、なぜ日本の不動産に?」 と思われる方も多いですが、実は 中国人口の減速は日本の不動産市場に直接的な影響を持っています。 ●① 投資用不動産の海外マネーの減少 経済不安が強まると、中国からの投資マネーは停滞します。 タワーマンションや商業不動産では、海外投資家の動向は価格形成に大きく作用します。 ●② 観光客の減少は、商業地の賃料に影響 中国人観光客の消費が落ちれば、 ・観光地のテナント賃料 ・商業地の売却価格 に影響が出る可能性があります。 ●③ 家計が縮む国ほど不動産価格が下がる 中国はすでに地方都市で住宅価格の長期下落が続いています。 これは「人口減+若者の消費縮小」が合わさった典型例です。 日本でも、人口動態や雇用不安は不動産需要を左右するため、 中国の動きは“ひとごとではない警告”と言えます。

 

■日本の不動産市場はどう動く? “安定した実需エリア”の価値が強くなる時代へ 中国のように若者が将来を悲観し、消費・投資意欲を失っていくと、 価値が残るのは 「生活利便性」「実需」「安全性」 を満たした物件だけになります。 これはすでに日本でも起こっている現象で、 ・駅近 ・治安の良いエリア ・管理状態の良いマンション などは価格が維持され、 反対に ・郊外の老朽マンション ・管理不全マンション は価格下落が進んでいます。 中国の若者の変化は、 「価値が残る不動産はどこか?」 を再確認させてくれる、重要な事例でもあるのです。

 

■ぱんだhouseのひとことコメント 中国で広がる若者の将来不安は、日本でも決して無関係ではありません。 不動産は“未来を前提に資産価値が決まるもの”。 人口や雇用の変化は、必ず市場に反映されます。 ぱんだhouseでは、 ・売主様には「正しい相場と強みの整理」 ・買主様には「将来価値の高い物件選び」 を、地域密着で丁寧にサポートいたします。

2025年12月06日