経営戦略 ビジネスツール 神戸市の経営コンサルタント「マイソリューション合同会社」

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経営戦略 

1.経営計画と経営管理

マネジメントサイクル⇒期間別経営計画

意思決定の階層構造

アンゾフの意思決定論

 トップマネジメント・・・戦略的意思決定(非定型的意思決定)

 ミドルマネジメント・・・管理的意思決定(半定型的意思決定)

 ロウワーマネジメント・・・業務的意思決定(定型的意思決定)

 

経営管理の原則

ファヨールの管理過程論

企業活動を6つに分類したが、その中で管理活動を最も重要と位置づけ、管理過程を計画、組織化、命令、調整、統制と区分し、マネジメントサイクルの概念を提唱

 

意思決定プロセス

サイモンの意思決定論・・・情報活動、設計活動、選択活動

 

2.企業戦略

SWOT分析⇒ドメインの決定

顧客(誰に)、機能(何を)、技術(どのように)の3次元でとらえる

階層別戦略(事業戦略、機能戦略)

1.         全社戦略(成長戦略)

2.         事業戦略(競争戦略)

3.         機能戦略(人事戦略、マーケティング戦略、財務戦略)

戦略立案プロセス

     経営理念(企業の価値前提)

     経営環境の分析、変化への対応(SWOT分析)

     成長する方向性の探索(ドメインの選択、成長戦略)

     経営戦略代替案の創出、選択

     経営戦略の実行(全社戦略、事業戦略、機能戦略)

組織と戦略(事業部制、カンパニー制、持株会社)

  

3.成長戦略

アンゾフの成長ベクトル

★多角化

多角化の理由・・・成長機会の追求、リスク分散、経営資源の有効活用、★シナジーの追求

M&A

M&Aのメリット・・・短時間で事業の立ち上げができる

ポイゾン・ピル・・・自社株の大量発行

★PPM(SBU、製品ライフサイクル、経験曲線、市場シェア)

 製品ライフサイクル理論(製品と市場に基づいた戦略策定のフレームワーク)

     導入初期(新規参入が容易、収益以上の資金が必要)

     成長期(新規参入者多い、多くの公告宣伝費や営業費がかかる)

     成熟期(市場成長率鈍化。競合企業は減少し、価格は下げ止まる。経験曲線効果により利益が生じる)

     衰退期(売り上げは低下する。合理化により採算悪化を防ぐ)

 経験曲線効果・・・製品の累積生産量が2倍になると、単位当たりのコストが2,3割低下するという理論(BCG)

 

4.競争戦略(市場で競争上の優位性を確立するための戦略)

業界の競争構造分析

ファイブフォース・モデル

     同業者間の力関係

     新規参入者の脅威(参入障壁、移動障壁、撤退障壁)

     代替品、代替サービスの脅威

     買い手の交渉力

     売り手の交渉力で競争構造の分析を行う

 バリューチェーンモデル(価値連鎖分析)・・・付加価値が事業活動のどの部分で生み出されるかを分析する手法

収益性の高い価値連鎖部分は新規参入を呼びやすい

競争回避の戦略

競争優位の戦略

競争優位の戦略(ポーター)

・差別化戦略

・コスト・リーダーシップ戦略

・集中戦略(コスト集中戦略、差別化集中戦略)

「差別化戦略」・・・独自性を打ち出すことによって、競争企業に対する優位性を築く戦略

「コスト・リーダーシップ戦略」・・・コスト・リーダーシップを確立して、市場シェアを奪って競争優位を発揮する戦略

「集中戦略」・・・特定の市場などに経営資源を集中する戦略  

 

競争地位別戦略(チャレンジャー、リーダー、フォロワー、ニッチャー)

リーダー企業の代表的な4つの戦略

     周辺需要拡大戦略

     同質化戦略

     非価格対応戦略

     全方位戦略

チャレンジャーの戦略・・・差別化戦略

フォロワーの戦略・・・模倣戦略

ニッチャーの戦略・・・集中戦略

 

デファクト・スタンダード(事実上の業界標準)

 デファクト・スタンダードが圧倒的に優位になるのは、消費者が増えれば増えるほど効用が増加するというネットワーク外部性が存在する場合である。

デファクト・スタンダードを築くための戦略にはクローズト・ポリシーとオープン・ポリシーがある。

収穫逓増の法則」・・・大量生産では「収穫逓減の法則」の法則が働くが、ハイテク産業ではこの原理があてはまらず、資源の投入量に応じて、単位当たりの増加分が拡大していくという現象が見られる。

 

コア・コンピタンス・・・情報的経営資源(企業特性が高く、固定性が高い)の究極の姿

競争優位の源泉となる中核的能力をいかに強化するかを考えるもの

 コア・コンピタンスの条件

①多様な市場へのアクセスを可能にする、②製品が顧客の利益に貢献する、③競争相手が模倣しにくい

・ナレジマネジメント

組織知を暗黙知と形式知に分け、共同化・表出化・連結化・内面化というスパイラルモデルにより、組織的知識創造を行う



第一部 戦略を立てる

第一章 経営戦略とは

1 戦略の体系
・ 経営戦略論の台頭:
70年代以降、企業の環境が急速に予測不可能になったため一定の「適応のルール」が必要

・ 経営戦略の定義
「①将来の構想と②それに基づく企業と環境の相互作用の ③基本的なパターンであり、④企業構成員の意思決定の指針となるもの」
 具体的意味:
① 視野としての戦略:
→ 経営者の一定の戦略意図、短期的でない長期的展望を提供
② 位置としての戦略
→ 企業と環境とのかかわり方
③ パターンとしての戦略
→ 企業特有の一定のパターン
④ 計画としての戦略
→ 様な人々の意思決定を整合化する機能

・経営戦略の体系:
成長戦略(企業戦略):自社の生存領域の決定
経営戦略 例)70年代の繊維産業、アンソプの成長戦略
競争戦略(事業戦略):競争優位の獲得、維持
例)ポーターの競争戦略
*機能別戦略

2 戦略と環境

・ 企業を取り巻く環境
労働市場、原材料市場、資本市場、製品・サービス市場、政府

・製品サービス市場:経営戦略の主な対象

・ 成長戦略:企業が長期的にどんな製品・サービス市場へ進出すべきか(多角化の方法、新事業開発)
・ 競争戦略:ここの製品・サービス市場の中で、他社企業とどんな競争の仕方をするか
その外、労働市場、原材料市場、資本市場に対しては、機能レベルの戦略が対応

3 経営戦略の二面性:計画性と創発性

① 意図した戦略を計画し、実現していく計画的側面
② 予期しない環境変化に対し、戦略を創っていく創発的側面

計画された戦略

意図した戦略 ギャップ

実現された戦略





意図した戦略 戦略学習 実現された戦略

戦略形成の創発性こそ、これから企業が目指すべき方向
例)3M:新事業開発を担当する自律的チーム組織
  GM:本社中心の計画重視型から、
現場からの創発的な戦略形成を促進

4 現代企業の経営戦略の要件:創造性と社会性

1. 戦略における創造性

従来の戦略論→
     資源の効率的配分を強調:「適合パラダイム」
これからの戦略論→
    組織のたゆまぬ革新を強調する「創造パラダイム」へ
例)オイルショック(環境の構造的変化)
①ヤマト運輸:宅配サービス
②寺田運輸:企業貨物から個人貨物への戦略的変革、
   アート・引越しセンター設立
=> 環境の構造的変化(不連続的変化)に対して従来の延長ではなく、戦略の革新によって新事業や新市場の創造により対応

2. 戦略における社会性

:経営戦略を樹立する際に、経済的利益ばかりではなく、多様な社会的関係をも射程に入れる必要→既存の経営戦略の概念を大きく拡張する必要
例)ボディショップ:アニータ・ロディックが創立「ビジネスを社会変革の力に」というビジョン
環境保全や開発援助のような社会的ニーズをビジネスの中に取り入れ、社会に貢献する。
市場性と社会性を両立した戦略の典型例

第二章 事業領域の定義

1 企業ドメインとは
(1) 企業の志:
志の大きな企業 →環境変化の機会を捉え発展へ向けて積極的に対応企業の発展に大きな影響
例)ホンダ、
(2) 生存領域
「我が社はどのような企業になるべきか、そのためにどのような事業を行うべきか」
→ 企業が環境の中で生存して行こうとする企業の活動の範囲、領域

企業は多様な環境要素と相互作用しており、どのような環境に適応するかは、前もって与えられるものではない。→ 企業が自主的に選択するもの。

2 ドメイン定義の意義と考え方

(1) 企業ドメインの意義と要件
① 事業領域の「範囲」を選択することは
:企業のメンバーに対して集中すべき領域が明確
<効果>
・ 分散化の回避:メンバーの努力、エネルギーの分散を回避
・過度な集中を回避:狭い範囲に限定されることを避ける

→ 適度な広がりを持つ事業ドメインの定義が重要
例)製鉄メーカーによる「総合素材産業」

②必要な経営資源に対する指針
必要な情報や資源に対するメンバー間の共通理解

クラインとカスの研究:
従来、どのような市場に参入すべきか →「どのようなスキル、能力、技術を蓄積すべきか」を指摘

例)NECの「C&C」
コンピューターの分散処理技術+通信技術の融合を促進するような技術を蓄積していくことが当社の中核技術

③アイデンティティの形成
・メンバーの一体感の形成を促進(内的アイデンティティ)
・社会に対して企業の果たす役割を明らかにして、
自社の社会的な存在意義を明確に(外的アイデンティティ)

* 榊原のドメイン・コンセンサス
・ドメインの定義によるアイデンティティの形成
・組織の勢いを生み出す源泉
・ドメインの定義において、
社内・社外の共感性、納得性の重要性を示唆

要約:よいドメインの要件
① 適度な広がり
② 将来の発展方向を視野に入れたもの
③ 形成すべき中核能力を規定
④ 企業内外の共感を得られる納得性

(2) ドメインの定義方法

例1)アメリカの鉄道産業の斜陽化:
ドメインを輸送事業ではなく、鉄道事業として定義(航空機、乗用車、トラック)
例2)アメリカのハリウッド:
娯楽産業ではなく、映画産業(テレビ)
その以降映画に娯楽性を加味して成長

マーケティングの近視眼(marketing myopia)
ドメインの定義が原因で市場の発展の機会を捉えることができずに、逆に斜陽化への道を進む

<レビットのドメイン定義>

① 物理的定義
製品の観点からの定義(例:パソコン、鉄道、映画など)→ 既存の製品やサービスにだけ着目しており、将来の発展の道筋を示すことが困難
近視眼的なドメインの定義
② 機能的定義
顧客志向の定義(例:輸送サービス、エンタテインメント)→ 含まれる事業の幅、柔軟性、発展性の点で環境の変化に適応可能性が高い

アンゾフの批判
*考慮すべきニーズの範囲が広すぎ
*対処する顧客の範囲が広すぎ
*製品の範囲が広すぎ
3 ドメイン定義の次元

(1) 伝統的な定義の次元:
市場と技術による二次元の定義

機能的定義の問題
・事業の機能的側面だけに注目、
    背後にある顧客と技術を無視
・ 具体性に欠けている

市場 :同一性に基づいてグループ化された顧客層

同一性の基準:地理的特徴(地域、国など)
人口統計的特徴(男女、年齢、家庭など)
社会経済的階層(所得など)

消費財の場合:ライフスタイル、パーソナリティ
生産財の場合:ユーザー業界と規模

技術 :顧客の問題解決を実現する代替的方法
 資源、技術は、ダイナミックな要素であり、時間の経過とともに取って代わられるもの
例)時計メーカ:精密加工技術 → エレクトロニクス

2次元ドメイン定義

① 技術の奥行き
・ 革新・洗練・高度化の余地
・ 関連技術の創造
・ 他の技術体系との組み合わせ可能性

② 市場の奥行き
・ 規模
・ 顧客ニーズの多様性・変化可能性
二つの深耕可能性のあるドメイン

(2)3次元によるドメイン定義

エーベルの提案
・ 顧客層
・ 顧客機能:製品・サービスが果たすべき顧客ニーズ
・ 技術

(3)ドメイン定義の類型
顧客機能、顧客層、技術の「広がり」と「差別化」によって分類

特化戦略:一つ以上の次元、少数のセグメントを対象
差別化戦略:いずれかの次元、広い市場を対象
非差別化:三つの次元に対して非差別的に対応

4 企業ドメインと事業ドメイン

(1) ドメイン定義のレベル
・ 企業ドメイン
・ 事業ドメイン:個々の事業に即した形で具体的に規定
例:シャープの「オプトエレクトロニクス」
 広い企業ドメインから具体的な事業ドメインをつくる

事業ポートフォリオ
どのような事業のコンセプトを具体的に創造し、
どのような事業を組み合わせるか

企業ドメイン
①単なる事業ドメインの集合ではない
②現在の事業に関するドメイン定義の基礎
③将来の事業創造を刺激する
→深耕可能性(事業の開発可能性)

(2) 事業ドメインの定義

3次元で具体的に規定 → 競争戦略の基礎
例)Abell

例1) 企業ドメイン:画像診断の医療装置事業
・ 顧客機能:診断、治療計画作成、治療
・ 顧客層:医療用買い手、非医療用買い手
・ 技術:X線、超音波、核医学、CT
事業ドメイン:CTスキャナー事業
・ 顧客機能:頭部走査、全身走査
・ 顧客層:病院、医学部、地域
・ 技術:第一、第二、第三、第四世代

例2) NECの「C&C」
企業ドメイン:集積回路を媒介してコンピュータと通信の融合
・ 顧客機能:コミュニケーションニーズ、コンピュートニーズ
・ 顧客層:そのニーズを持つ企業、消費者
・ 技術:半導体、IC技術
事業ドメイン:交換伝送事業、電子デバイス事業
情報処理産業システム事業、無線事業
















5 企業の成長とドメインの変化

(1) 企業の成長と成長ベクトル

成長ベクトル(Ansoff):現在の製品市場との関連における将来の企業成長の方向

①2次元のマトリックス: 製品、市場










②3次元のマトリックス:技術、製品、市場ニーズ

(2) 企業ドメインの再定義
 成長を持続するために必要

ドメイン再定義の事例:ゼロックス社
PPC複写機→未来のオフィス→ドキュメントカンパニー
戦略空間の広すぎの問題、既存の技術や資源との関係

第3章 戦略の策定

1 企業戦略の策定
1. 戦略策定のプロセス












* 企業理念:企業が何をなすために存立しているか
社会的役割・責任、行動指針などを簡潔に表現
* 企業目標:長期的に達成しようとする最終到着点
* 資源ポートフォリオ戦略:
① 業務範囲の決定:価値連鎖のどの範囲まで手がけるか
② 経営資源ポートフォリオ:戦略と業務範囲に応じて資源配分

2 事業戦略の策定
1. 事業戦略策定のプロセス














* 外部環境・資源分析:SWOT分析
* 事業目標:事業単位で共有できる共通の目標(売上、利益率)
* 競争戦略:他社との関連で競争優位を獲得するための施策
* 市場戦略:ポジショニング及びマーケティング・ミックス
・ ホジショニング:市場をいくつかの顧客別集合に分割し、
特定のセグメントに対して製品コンセプトを明確化
・ マーケティング・ミックス:
製品、価格、チャンネル、販売促進

3 外部環境の分析

1. 一般環境とタスク環境
* 一般環境の分析:政治、経済、社会、技術などのマクロ環境
変化の可能性や事業への影響を分析
例)円高、規制緩和、人工構造
* タスク環境:当該事業を行うにあたって重要となる環境要素
市場や競争状況を分析
例)市場の規模、成長性、競争状況、
流通チャンネル、顧客動向

2. 市場分析(製品、顧客)

(1) PLC分析:製品のライフサイクル別にとるべき戦略
図3-4:product lifecycle (PLC)
表3-2:PLCの段階別特徴と戦略

(2) 顧客の分析
:顧客を特定、動機要因、満たされていないニーズ
・ 市場細分化:顧客特性を中心に
・ 採用者カテゴリー:イノベーションの採用時期の違い
顧客を分類し、どの層の顧客が新製品を
購入する可能性があるか(ロジャース)

3. 競合分析

(1) 直接・間接競合:競争範囲を広く捉えるべき
直接、競合関係のない企業とも将来競争する可能性
(ナガオカの例)

(2) 業界の分析:M.ポーター
・業界:「互いに代替可能な製品を作っている会社の集団」


業界の競争状態を規定する要因(五つの脅威)
・ 新規参入業者の参入可能性
・ 業界内の競合他社との敵対関係の強さ
・ 代替品
・ 売り手の交渉力:強いほど業界の平均利益が下がる
・ 買い手の交渉力:強いほど業界の平均利益が下がる
→五つの要因を敵対関係として説明
注意)産業分類・証券コードで分類している「業界」を、
そのまま戦略立案の上で使うことは危険

(3) 戦略グループ分析
・意味:戦略次元上、類似する戦略をとっている企業のグループ
・目的:移動障壁を規定する要因を確認
臨界グループ確認
戦略の方向性
業界のトレンド、各社の反応の予測
・内容:戦略グループは、各々固有の移動障壁を持っており、
強力な移動障壁を持つグループ=>高収益の可能性
多数の戦略グループ=>激しい競争の業界

4 経営資源の分析
:自社の強みと弱みを把握

(1) 定義
「企業活動に必要な資源あるいは能力の全体」
「企業が対象市場を特定化したとき、その対象市場に向けて
配分・準備された量的、質的な投入予定財」
具体例)ヒト、モノ、カネ、情報

(2) 経営資源の分析
<価値連鎖の分析>
・ 価値連鎖(value chain):商品の価値を作るすべての活動
・ 主活動:購買物流、製造、出荷物流、販売マーケティング
・ 支援活動:全般管理、人事管理、技術開発、調達活動
・ ポイント:商品の価値が事業活動のどの部分でつけられるか

<事業の経済性分析>
・ 規模の経済性:一定期間内の生産絶対量が増えるほど、
製品(作業)の単位当たりコストが低下する
大企業が優位
・ 経験効果:「経験を積み重ねていくことにより、
総付加価値コストは実質ベースで低減していく」
累積生産量が2倍になると、20~30%コスト削減される効果
・ 範囲の経済性:複数の事業活動による経済的効果
販売チャンネル、技術、ブラント、生産設備などを共有効果

<事業構造の分析>
Product Portfolio Management(PPM)
・開発:Boston Consulting Group
・目的:企業の長期的成長のため、
市場の成長率と自社の相対的マーケット・シェア比率の
組み合わせから、各事業のポジションを明確に規定し
それにあった施策を考案
・ 内容
① 「金のなる木」:必要投資<資金流入、(+)キャッシュ・フロー
②「花形」:社内外の注目対象、(+)キャッシュ・フロー
③「問題児」:必要投資>資金流入、(-)キャッシュ・フロー
④「負け犬」:収益と市場の成長の見込みがない

・要求される戦略
① 金のなる木:いかに市場支配を維持するか
② 花形:シェアの維持、拡大
③ 問題児:以下に花形に育成するか、撤退するか
④ 負け犬:撤退、売却

・ PPMの問題
① 経験曲線が多様な状況のみ
② コストリーダーシップ戦略のもとで有効
③ 負け犬にも高収益のチャンスがある(ニッチ市場)
④ 大量生産が可能な分野のみ適用され、
専門型業界、分散型業界には問題
⑤ 市場そのものの定義の問題
⑥ キャッシュフローのほかの基準も重要
⑦ 市場の成長率の判断が難しい
⑧ 事業間のシナジー効果を無視している

第4章 競争の戦略

1 セグメンテーション

1. セグメンテーションの意義
① 定義:
コトラー:「市場をいくつかの顧客別の部分集合に分割すること」
アーカー:「ある競争戦略に対して、他の顧客グループとは異なった反応をする顧客グループを識別すること」
② 目的:特定セグメントに対して、特定のマーケティング・ミックスを提供

 製品差別化:多様な製品の提供を通じて特定のニーズに対応
(製品志向の発想)
 セグメンテーション:顧客グループとニーズの差異を認識した
市場志向の発想、創意性が求められる
③ セグメンテーションの要素
・ 類似性
・ 測定可能性
・ 特定のマーケティング政策による接近可能性
・ 十分な規模
・ 競争に対して制御可能

2. セグメンテーションの次元
・ デモグラフイック(人工統計学的)要因
・ ライフスタイル要因

2 競争の基本戦略

1. 競争戦略とは
:企業が市場における競争優位を獲得するために、
資源の投入や展開に関する基本的方向の決定

<二つのタイプ>
(1) ポーターの基本戦略:どの企業にも必要な戦略
① コスト・リーダーシップ
② 差別化
③ 集中

(2)成功する企業戦略の要素分析:ホール

2. 市場地位別競争戦略

(1)分類方法
コトラー:市場のシェアの大きさ
嶋口:特定市場において企業が持っている経営資源の質と量
(図4―4)
① リーダー:量的経営資源、質的経営資源とも優れる
② チャレンジャー:量的経営資源優位、質的資源はリーダー企業に
相対的に劣る
③ ニッチャー:質的経営資源優位、量的資源は相対的に劣る
④ フォロワー:両方が劣る、直ちにはリーダーにはなれない。

(2)リーダー企業の戦略
① 周辺需要拡大政策:市場そのもののパイを拡大
② 同質化政策:チャレンジャーの競争優位を真似し差別効果を無す
③ 非価格対応:競争他社の安売り強壮に応じることなく、利益維持
④ 最適シェア維持:適正シェアを維持し、法的・コスト面を重視

(3) チャレンジャー、ニッチャー、フォロワーの戦略
① チャレンジャー:リーダー企業が追随できない差別化戦略+攻撃戦略
② ニッチャー:特的市場において独占を図る
③ フォロワー:模倣戦略が中心(例:アイワ)

4 攻撃戦略

1. 攻撃の意義

(1)攻撃の必要性
① 戦略的な側面:シェアをより多く獲得し企業経営にプラス
② 組織論の観点:
◆防衛型戦略の問題◆
・ 経営の安定を図り競争相手についての学習を封鎖
・ 市場の変化を回避し、自社の技術を意図的に守ろうとする

リーダー企業へのあくなき挑戦は、
チャレンジー精神があふれる企業文化や経営姿勢を生成

(2)業界リーダーへの攻撃
・ ポーター:リーダーの報復を封じる手段
・ ワード&スターシュ:リーダーが転落しやすい条件
・ 嶋口:リーダーが同質化できない仕組み

要件:リーダーが蓄積した強みをいかに弱みへ転じるか

5 タイムベース競争

1. タイムベース競争の意味
:最近競争優位の要件として品質、コスト上の優位の他に
「時間」が重要な要素として登場
・ 絶対的速さ:商品が開発から顧客の手に渡るまでの時間
・ 相対的速さ:他社と比較した場合の時間

2.速さのマネジメント
*日米間の自動車開発リードタイムの格差
日本:「ラグビー型開発」
米国:「リレー型」
*HPの時間管理の例:プロジェクト全体の成果を効果的に管理

3.速さマネジメントの意義
*先発優位の重要性
・マッキンゼー調査:開発費50%↑、税引き利益3.5%↓
開発期間6ヶ月↑、税引き利益33%↓
<原因>
・ 顧客の中に参入障壁形成
・ 経験効果を享受
・ 顧客からの情報獲得
・ うま味のある市場を先に獲得
・ 技術的リーダーシップ
・ 切り替えコストの発生
・ 稀少資源を先取り

第5章 新規事業創造の戦略

1新規事業創造の意義

1. 企業家活動:entrepreneurship

●意味
組織内外の様々な経営資源を巧みに活用し、
斬新なイノベーションを起こすことによって、
① 既存の業界や市場の活性化(脱成熟化)
② 新しい事業・市場の創造を志向する、様々な活動

●組織の規模を問わず重要性が再認識
→ 大企業病の克服手段

●主な分野:「先端技術分野」-技術革新の多くが小規模分散的
ジェネンテック:バイオテクノロジー
シリコングラフィック:CG
ネットスケープ:インターネット
サン・マイクロソフト:ワークステーション

2. 社内ベンチャー
:大企業が新規事業展開や社内企業家を育成
internal entrepreneur → intrapreneur
intrapreneur-link
intrapreneur consulting firm

(1)本業の脱成熟化の手段

●IBM:「特別事業単位」メインフレーム→PC
●ゼロックス:「戦略事業単位」複写機→電子タイプライター

(2)社内ベンチャーの制度化
● 3M

3. 新規事業創造のコンテクスト
:既存の大企業と独立ベンチャーにおいては
新規事業創造に取り組む上での背景や組織的脈絡が大きく異なる

①大企業→既成の豊富な経営資源を生かすことが可能
②大企業の新規事業創造が負債に転ずる場合
・ 既存の事業が好調な場合
・ 「規模感覚・利益感覚」
・ 主流意識、傍流意識

2 大企業における新規事業創造の条件

1. 社内企業家活動の成功要件
① 有望なアイデア、コンセプト
② 有能な人間:独立企業家+実行能力
③ジェネラル・マネージャー:多様な部門に関する知識や人材活用
→ 実現可能な事業モデルの考案
④組織内部の非公式ネットワークや経験、洞察力が求められる
→ 実現・具体化への献身性

例)3Mの「ポスト・イット」

2.トライアルの機会の開放
:自由に機会を見つけ、実現できるように
① リスクや失敗→新しい経験を積む学習の機会
② 縄張り意識を排除し、社内外から多様な職能分野の人材を確保
③ 新事業展開に関する意思決定の権限を委譲
④ 新しいアイデアを試してみるための時間や資源の余裕
⑤ 既存の資源や施設を多重的に利用できること

例)
本田:「失敗表彰」-失敗してもオリジナリティをたたえて表彰
東レ:研究者の勤務時間の20%を自主的な研究に当てる

3.ベンチャーを誘発する経営構想力
:ベンチャーの自由、創造性を損なわずに、
効果的にコントロールする方法

①トップによる明確なビジョンと方向性を提示
例)
・ 3M:
社内企業家のアイデア 全社戦略
企業の進むべき方向を提示することによって
社会企業家に対して緩やかなチェックポイントを提供
②その性格に適した組織的位置づけを与える
例)
・既存の事業範囲-3M、京セラ、ホンダ技研
・本業とは異なる分野-IBM、ゼロックス、大阪ガス
・中間-東レ、シャープ
*組織的位置づけの基準:
・その事業の戦略的重要性
・業務上の関連性
③明確な管理基準を設定
・アイデアやコンセプトの評価・選別基準
・プロジェクトの継続と中止の基準
・成功した場合の報酬と失敗した場合の措置
・参加者への処遇とキャリアに関する仕組みを明示
事業計画書

3 新規事業創造におけるミドルの役割

1.ミドルの役割の変化
位置づけの変化:トップとロワーの「中間」

顧客と製品・サービス提供者との「接点」
「社内企業家」、「革新的」ミドルが要請される

2. 革新的ミドルの条件

① 自らの部門将来構想・ビジョンの形成
② 行動志向:新しい試みに積極的
③ 協力関係のネットワーク構築
④ コミュニケーション能力・影響力
⑤ 組織学習の触媒役:現場に模範となる学習の姿勢













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元町ビジネス交流会